黄道光 - Wikipedia
黄道光(こうどうこう)とは、天球上の黄道に沿って太陽を中心に帯状に見える淡い光の帯である。
黄道光の光は太陽光と同じ連続スペクトルを示す。よってその正体は隕石、火球と同様の物質、すなわち太陽系内部の地球軌道付近に存在する、主としてセンチメートルからマイクロメートルオーダーの惑星間塵である。この非常に多数の塵が太陽光を散乱し、黄道光として観測される。
時期・日時
黄道光は天の川より淡い為、夜間の非常に暗い所でしか見えない。明るさの分布は太陽に近い部分がより明るい。そのため日が暮れた後の西の地平線から天頂に向かって、大きく細長い釣鐘状の光の帯として肉眼で見る機会がある。
または明け方まだ薄明が始まらない頃、東の地平線から同じく天頂に向かって、同様の光の帯として見る機会もある。天頂の方が空の透明度が良く、黄道の夏至点近くが北半球では高い空に見える為、黄道光には特に見やすいシーズンがある。天候の安定した日本の太平洋側では、夕方の黄道光は1月から3月の厳冬期に見やすい。明け方の黄道光は澄んだ空となる秋の9月から11月に見やすい。空の条件が極めて良い日本国外の未開拓地では、黄道に沿った黄道光の一周全体を見ることができる。
黄道光の太陽に近い部分は太陽の光が眩し過ぎて直接目では観測できないが、コロナグラフ等で観測すると黄道光が太陽の外部コロナとつながっている事が判る。
場所
黄道光は、空の条件が良ければ基本的に肉眼で充分見える自然現象である。しかし、東京などの大都市およびその近郊では光害のために見ることは出来ない。
村山定男によると、太平洋戦争直後は米軍による空襲を受けた焼け野原の東京都心で、台東区上野公園内にある国立科学博物館屋上から黄道光は明確に見えたと言う。少なくとも1970年代には同じ場所から黄道光は見えなくなっている。
対日照 - Wikipedia
対日照(たいにちしょう)とは、天球上で太陽とほぼ反対側に見える、黄道光に続くやや明るい、面積を持った光芒。
本来肉眼で見やすい現象だが、天の川よりかなり淡い光の為、夜間の人工光がほとんどない地域でないとほとんど見えない。日本のように光害で夜空が極端に明るい地域で観測されるのは極めて稀である。
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