テクネチウム星 - Wikipedia
スペクトル中にテクネチウムの吸収線を持つ恒星である。
最も安定なテクネチウムの同位体は98Tcであり、その半減期は420万年であるが、恒星の形成前から恒星の材料となるには短すぎる期間である。そのため、1952年に恒星スペクトル中にテクネチウムが検出されたことは、恒星内元素合成の存在の明確な証拠となった。
最も顕著な例としては、ふたご座R星がある。
テクネチウム星は、いわゆる漸近巨星分枝に分類され、赤色巨星に似るがわずかに大きな光度を持ち、内殻で水素を燃やしている。
ウォルフ・ライエ星 - Wikipedia
特殊なスペクトルを持つ天体で、青色巨星である。
1867年にフランスのシャルル・ウォルフとジョルジュ・ライエ によって、直視分光器で初めて発見される。ウォルフ・ライエ星のスペクトルは、通常の恒星に見られるような水素などの吸収線は見られず、ヘリウムや炭素、窒素などの非常に幅の広い輝線が見られるのが特徴である。
ウォルフ・ライエ星は恒星の一生の末期の姿であり、他の大質量星と同様にやがて超新星爆発を起こすものと考えられている。ウォルフ・ライエ星は水素の外層を持たないので、この時の超新星の型はスペクトルに水素の吸収線を持たないIb型かIc型と考えられている。
ボーク・グロビュール - Wikipedia
しばしば星形成が起きるような、ガスや塵が高濃度に密集した宇宙の領域である。HII領域の中に見られ、直径1光年程度の中に太陽質量の2-50倍の質量を持つ。分子状の水素、一酸化炭素、ヘリウムや1%程度のケイ素の塵が含まれる。一般に、ボーク・グロビュールからは2つ以上の恒星系が作られる。
ハービッグAe/Be型星 - Wikipedia
年齢1000万年未満の若い前主系列星である。スペクトル型はA型かB型であり、まだガスと塵のエンベロープに埋もれて星周円盤に取り巻かれている。スペクトル中に水素とカルシウムの輝線がみられる。太陽質量の2-8倍の天体で、星形成(自己重力による収縮)の過程にあり、主系列に至る前段階(つまり中心で水素の核連鎖反応が始まる前)にある。
ハービッグ・ハロー天体 - Wikipedia
新しく生まれた恒星に付随する星雲状の小領域で、若い星から放出されたガスが数百km/sの速度で周辺のガスや塵の雲と衝突して作られるものである。日本語では HH 天体とも呼ばれる。ハービッグ・ハロー天体は星形成領域にはしばしば見られる天体で、一つの恒星の自転軸に沿って複数個が存在する場合も多い。
ハービッグ・ハロー天体の実体は一時的な現象で、長くても数千年しか持続しない。
青色はぐれ星 - Wikipedia
青色はぐれ星(あおいろはぐれぼし、Blue stragglers)は、散開星団や球状星団中にある主系列星で、通常の星団中に見られるようなヘルツシュプルング・ラッセル図の折れ曲がりの位置にある恒星から離れたところにある、より明るく青い恒星である。青色はぐれ星は1953年にアラン・サンデージが球状星団M3の測光をしている際に発見された。
ガス殻星 - Wikipedia
ガス殻星(がすかくせい、Shell star)またはカシオペヤ座ガンマ型変光星は、スペクトル中に、赤道周囲にガスの円盤を持つことが示される恒星である。物質の流出のため、光度は不規則に変化する。ガス殻星は高速で自転し、その機構に一定の説明を与えているが、未だ謎が残っている。スペクトル型はO7.5からF5であるが、高速の自転と円盤の存在により、スペクトル中の吸収線の幅はかなり広がっている。自転の速度はおおよそ200から250km/sで、自転による加速度が恒星を破壊する寸前である。通常のスペクトルの特徴が変化する放出線によって上書きされるため、スペクトルその他の性質は解釈が難しく、そのため光度階級や正確なスペクトル型は誤認されやすい。
黄色極超巨星 - Wikipedia
黄色極超巨星(おうしょくごくちょうきょせい、Yellow hypergiant)は、拡がった大気を持つ大質量の恒星である。スペクトル型は、Aの後期からKで、質量は太陽質量の20倍から50倍である。カシオペヤ座のカシオペヤ座ロー星のような黄色極超巨星は、周期的な爆発を繰り返しているように見えるが、これは周期的もしくは継続的な恒星の減光によるものである。黄色極超巨星は、宇宙では極めて珍しいと考えられている。
ゲミンガ - Wikipedia
地球から見てふたご座の方向に約815光年離れた位置にあるガンマ線源の名称である。天体の正体は電波の放出がほとんどない中性子星であると考えられている。
ブラックウィドウパルサー - Wikipedia
や座に存在するパルサーである。褐色矮星のEQ J195936+204814と食連星の関係にある。
ブラックウィドウパルサーは1988年に発見された、初の伴星を持つ連星系パルサーである。ブラックウィドウパルサーは、伴星である褐色矮星のEQ J195936+204814からあまりにも近いところを公転しており、EQ J195936+204814の表面から物質を引き剥がしていると考えられている。パルサーは、単独でいると回転エネルギーしかないために徐々にエネルギーを失うが、伴星からの物質の流れがあると、自転速度が加速される事によって再びエネルギーを放出するようになる。これは普通のパルサーが、自転周期がミリ秒単位となるミリ秒パルサーへと変化する典型的な進化であるが、この時の物質の流れた量によっては、猛烈なエネルギーの放出が、伴星を加熱し、蒸発させてしまうほど強くなることがある。これは、伴星という「配偶者」を「殺す」ことが、交尾し終わったオスをメスが捕食する生態を持つクロゴケグモに似ていることから、クロゴケグモの英名に因み、ブラックウィドウの名がつけられている。
奇妙なハイブリッド「ソーン・ジトコフ天体」の候補を初検出
見た目は赤色超巨星だが、その中心には巨星に飲み込まれた中性子星が存在しているという奇妙な「ソーン・ジトコフ天体」。40年前に提唱され、これまで仮説上の存在だったが、その候補が初めて検出された。
ソーン・ジトコフ天体の生成メカニズムははっきりとはわかっていないが、もっとも受け入れられている理論は、進化の段階で2種類の天体が互いに影響を及ぼし、はるかに大きな赤色超巨星が中性子星を飲み込むというものだ。飲み込まれた中性子星は、赤色超巨星の中心へとらせん状に落下するとされている。普通の赤色超巨星が核融合反応でエネルギーを生み出すのに対して、ソーン・ジトコフ天体は飲み込まれた中性子星の特異な活動がエネルギー源となっている。
米・コロラド大学ボールダー校のEmily Levesqueさんらの研究チームは、チリのラスカンパナス天文台に設置された口径6.5mのマゼラン望遠鏡での観測から、ソーン・ジトコフ天体の候補を発見した。
(※全文はソースにて)
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